【光峯錦織工房】伝統織物の復元・研究工房の見学ルポ

錦織をご存じですか?絢爛豪華な伝統織物で、復元・研究をされている京都の龍村さんの工房に行ってきました。博物館や皇室関連のお仕事もされている工房です。さっそくご紹介しましょう。

 工房ルポ

錦織の作業工程はいくつにも分かれていて、それぞれ専門の職人さんが行っています。龍村さんの工房の役割は、映画監督のように全体をまとめて完成まで指揮する立場です。

錦織の1つです。金銀の糸を織り交ぜて作られている作品で、光を当てると見え方が変化します。海外では「光の織物」と呼ばれています。

こちらも錦織作品です。ゴージャスですね。パッと見ると油絵のようです。

東宮御所に飾られている作品です。一般人は見ることができませんが、織物は同じ作品を複数枚作ることができるので、東宮御所に納めた作品と同じものを工房で見ることができます。

光源氏の誕生シーンです。織る前に念入りに時代検証を行うのだそうです。右下に紫式部がチラリと描かれているのは遊び心です。

工房の中はこんな感じ。たくさんの機織機が置かれていました。いろいろな種類の織物を織るため複数台必要だそうです。

工房では見学だけでなく、実際に織物を織る体験もできます。30分で織れる機織り体験や、3,4時間かけて本格的な高機を織る体験もあります。

こちらは昔の織物の復元です。龍村さんのメイン業務が復元で、研究が多く、考古学者のようなお仕事です。博物館所蔵の古代の織物を復元したりしています。

法隆寺にある染織品としては国宝第1号の復元です。初代の龍村平蔵(号・光波)さんが手掛けたものですが、ちょっとしたミステリーがあります。それは何かというと・・・。

こちらは2代目の龍村平蔵(号・光翔)さんの復元で、シルクロードのトルファンの織物です。先ほどの作品と構図がそっくりですね。時代と場所を越えて同じ構図の織物が…。偶然にも代々の龍村さんが復元されたようです。このミステリーは一冊の本になっています。

ちなみに、2代龍村平蔵さんは教科書に写真入りで掲載されています。本来なら人間国宝ですが、制度ができる前だったため、人間国宝を選ぶ立場だったそうです。なんだか凄いですね。

次の部屋にはふたたび織機が並んでいました。織機はすべて忠実に復元製作されたものです。織物を復元するには、織機から復元する必要があるんですね。

織り糸は非常に細く、なかなか作業がはかどらなさそうです。こういうお仕事って根気がいりますね。昔の技術を忠実に再現していて、糸の重量が非常に軽いのが特徴です。昔の十二単も軽かったそうですよ。

最後のお部屋は、ちょっとしたミュージアムショップになっていました。

この帯はどんな色のお着物にも合わせられる万能帯です。「良い帯を1本だけ欲しい」という方向けのもので、青い色にも、ピンクの色にも、黒い色の着物にも、フィットします。

こちらも素敵ですね。1つ1つに意味があって、このまるっこい柄はおめでたい文様だそうです。羊の角をイメージしているそうですよ。

錦織で作られたネクタイもありました。他に御朱印帳やがま口などの小物類も。お土産に良さそうです。

案内してくださった龍村周さんです。伝統織物作家で、同志社大学の嘱託講師もされています。研究肌で、フレンドリーでとても優しい方でしたよ。本日は奥の深い世界をありがとうございました!

 まとめ

いかがでしたか?日本の絹織物の最高峰「錦織」の工房です。見学は常時行われていて、前日までに予約すればOK。小学生から高齢者、外国人までと幅広いそうです。織物文化を広く伝えるための文化事業なので、ぜひ訪れてみてください。

 基本情報

光峯錦織工房

内容  見学 500円 約1時間、 体験 1500円 約30分

電話 075-492-7275

住所 京都市北区紫竹下ノ岸町25

見学・体験ページ




Copyright© 京都365ねっと , 2020 All Rights Reserved.